賃貸不動産経営管理士の難易度は?合格までの勉強時間はどのくらい?

賃貸不動産経営管理士は、2021年に国家資格になり注目度が上がっている資格です。近年受験者は増加傾向にありますが、合格率は下がっています。このため、賃貸不動産経営管理士は「難しい」「難化傾向にある」という声をよく聞きます。

そこでこの記事では、難易度や合格までに必要な勉強時間、さらに不動産業界の有力資格との比較もご紹介します。

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賃貸不動産経営管理士試験の難易度・合格率・合格点

賃貸不動産経営管理士試験の難易度・合格率・合格点について解説します。


まず、賃貸不動産経営管理士試験の難易度ですが、国家資格のなかでは比較的低い方だといえるでしょう。

下記の表で、令和4年度(2022年度)の各国家資格の合格率をご覧ください。

資格試験 合格率 受験者数 合格者数
賃貸不動産経営管理士 27.7% 31,687人 8,774人
宅地建物取引士 17.0% 226,048人 38,525人
マンション管理士 11.5% 12,209人 1,402人
社会保険労務士 5.3% 40,633人 2,134人
司法書士 5.2% 12,727人 660人


令和4年度(2022年度)の結果だけを見れば、受験者の4分の1以上の方が合格できる確率です。

また、賃貸不動産経営管理士試験の受験者数は増加傾向にありますが、合格率は下がっています。

その要因は、賃貸不動産経営管理士が令和3年(2021年)に国家資格となったことや、出題数の変更などによる影響が考えられます。

下記の表で、賃貸不動産経営管理士資格の受験者数、合格率の推移を確認しておきましょう。


年度 申込者数 受験者数 合格者数 合格率 合否判定基準
平成25年度 4,106名 3,946名 3,386名 85.8% 28問
平成26年度 4,367名 4,188名 3,219名 76.9% 21問
平成27年度 5,118名 4,908名 2,679名 54.6% 25問
平成28年度 13,862名 13,149名 7,350名 55.9% 28問
平成29年度 17,532名 16,624名 8,033名 48.3% 27問
平成30年度 19,654名 18,488名 9,379名 50.7% 29問
令和元年度 25,032名 23,605名 8,698名 36.8% 29問
令和2年度※ 29,591名 27,338名 8,845名 29.8% 34問
令和3年度 35,553名 32,459名 10,240名 31.5% 40問
令和4年度 35,026名 31,687名 8,774名 27.7% 34問

※令和元年度までは全40問の出題でしたが、令和2年度より全50問に変更されました。


最後に、賃貸不動産経営管理士試験の合格点についてお伝えします。

令和4年度(2022年度)の賃貸不動産経営管理士の合格ライン(合否判定基準)は、50問のうち34問以上(管理士講習修了者は45問のうち29問以上)の正解でした。

前年度は、50問のうち40問以上(管理士講習修了者は45問のうち35問以上)の正解だったため、6点下がるという結果となりました。

「合格点」ではなく、「合格ライン(合否判定基準)」としているのは、賃貸不動産経営管理士試験は、一定の点数を取った人が全員合格するわけではなく、上位何人かが合格するという相対評価の試験であるためです。


賃貸不動産経営管理士の試験内容とは?

賃貸不動産経営管理士の試験内容とはどんなものなのか、以下の2点を中心に解説していきます。

  • 試験の概要や形式
  • 試験で問われる内容


試験の概要や形式

賃貸不動産経営管理士試験は、毎年11月に実施されます。

2023年の試験日程は、11月19日(日曜日)13:00〜15:00です。

全国35地域の試験会場で実施されます。


受験料は12,000円。

受験するための要件はなく、誰でも試験を受けることができます。

不動産業界で働いた経験のない人や学生でもチャレンジできる試験です。


2023年の11月試験を受験する場合、受験の申込期間は8月1日(火曜日)〜9月28日(木曜日)です。

試験問題は、全50問・四肢択一方式で出題されます。

合格基準点は決まっておらず、毎年変わっていきます。


【あわせて読みたい】2023年度(令和5年度) 賃貸不動産経営管理士試験日程と試験概要


試験で問われる内容

賃貸不動産経営管理士試験で問われるのは、不動産関連法規の基礎知識です。

賃貸アパートやマンションなどの管理に関する実用的な知識を問う内容で、2023年の試験では以下の項目から出題されます。

イ 管理受託契約に関する事項

ロ 管理業務として行う賃貸住宅の維持保全に関する事項

ハ 家賃、敷金、共益費その他の金銭の管理に関する事項

ニ 賃貸住宅の賃貸借に関する事項

ホ 法に関する事項

へ イからホまでに掲げるもののほか、管理業務その他の賃貸住宅の管理の実務に関する事項

【参考】一般社団法人賃貸不動産経営管理士協議会「令和5年度 賃貸不動産経営管理士試験実施要領(国土交通大臣登録試験)」


賃貸不動産経営管理士に合格するために必要な勉強

ここからは、賃貸不動産経営管理士に合格するために必要な勉強について、以下の2点をご紹介します。

  • 合格に必要な勉強時間
  • 合格を勝ち取るための勉強方法


合格に必要な勉強時間

賃貸不動産経営管理士試験の合格に必要な勉強時間の目安は、100時間を最低ラインにするとよいでしょう。

受験者のこれまでの経験や知識、勉強のスタイルによって、合格に必要な勉強時間の目安は大きく変わってきます。

不動産関連の実務経験や知識の有無、予備校に通うか独学するかによっても、必要な勉強時間は異なるでしょう。

また、令和2年度(2020年度)試験から出題数が50問に増えたこともあり、以前より多くの勉強時間が必要になるかもしれません。

ただし、重要なのは、効率的な勉強で試験に合格することだということを肝に銘じて起きましょう。


合格を勝ち取るための勉強方法

賃貸不動産経営管理士試験は幅広い知識が問われるため、短期間で合格を目指すのであれば、効率的な勉強が必須となります。

そこで、賃貸不動産経営管理士試験で合格を勝ち取るための勉強方法を、3つご提案します。

  • 試験に出る箇所を重点的に勉強する
  • インプットとアウトプットのバランスをとる
  • 継続的に勉強する

以下でそれぞれの詳細を見ていきましょう。


試験に出る箇所を重点的に勉強する

賃貸不動産経営管理士の勉強法1つ目は、試験に出る箇所を重点的に勉強することです。

試験によく出題されるところだけでなく、あまり出題されない細かなところまで完璧に覚えようとしていては、いくら時間があっても足りません。

ただやみくもに勉強するのではなく、出題傾向を把握して試験によく出るところを重点的に勉強し、合否判定基準をクリアできるようにしましょう。


インプットとアウトプットのバランスをとる

賃貸不動産経営管理士の勉強法2つ目は、インプットとアウトプットのバランスをとることです。

勉強というと、本や参考書を読んだり、動画を見て学んだりとインプットのイメージを強く持つ方がいるかもしれません。

基本的な情報を得たり、問題を解くうえで必要となる基礎的な知識を身につけることは確かに重要です。

しかし、それと同等に重要なのが、実際に練習問題や過去問を解くといったアウトプットです。

アウトプットすることで、「知っている」から「わかる」という状態へレベルアップし、知識をより定着させることが可能となります。

「インプット学習→問題練習→問題復習→過去問練習→過去問復習→試験」

この流れとバランスを意識して、勉強するようにしましょう。


継続的に勉強する

賃貸不動産経営管理士の勉強法3つ目は、継続的に勉強することです。

一気にまとめて勉強するよりも、毎日少しずつでもいいので勉強を繰り返したほうが学習効果が高く、記憶を定着させることが期待できます。

仕事や学業、家事、子育てなどで忙しい方にとって、毎日の勉強時間を確保するのは、なかなか難しいことかもしれません。

オンライン講座を利用すれば、通勤時間や家事のスキマ時間を使って無理なく勉強できるので、そうした勉強法を取り入れるのもおすすめです。


賃貸不動産経営管理士・宅建士・マンション管理士を比較すると?

賃貸不動産経営管理士と混同されやすい国家資格に、宅建士とマンション管理士があります。

以下の3つの点を比較して、違いを理解しておきましょう。

  • 仕事内容の違い
  • 2022年度の合格率
  • 取得しやすい資格


仕事内容の違い

賃貸不動産経営管理士・宅建士・マンション管理士の仕事内容の違いは、以下です。


▼賃貸不動産経営管理士

賃貸不動産経営管理士は、賃貸住宅の管理に関する知識・技能・倫理観を持つ専門家です。

仕事内容は、入居者の募集や契約に関する業務、法定点検、建物のクリーニング、空室の管理、クレームやトラブルの対応、契約終了時の退去立ち会いなど、多岐に渡ります。


▼宅建士

宅建士(宅地建物取引士)は、不動産取引の専門家です。

仕事内容は、不動産の紹介や内覧、契約書の作成・調印など不動産取引に関する業務全般を行います。

また、宅建士にしかできない3つの独占業務(「重要事項の説明」「重要事項説明書への記名・押印」「契約書(37条書面)への記名・押印」)があります。


▼マンション管理士

マンション管理士は、マンションで起こるさまざまトラブルを住民側に立って解決へと導く、マンション管理のアドバイザーです。

仕事内容は、マンションの管理規約および使用細則の作成、大規模修繕計画の策定、マンション管理に関する住民相談受付など広範囲に及びます。


2022年度の合格率

賃貸不動産経営管理士・宅建士・マンション管理士の令和4年度(2022年度)の合格率は、以下です。

資格名 受験者数 合格者数 合格率
賃貸不動産経営管理士 31,687名 8,774名 27.7%
宅建 226,048名 38,525名 17.0%
マンション管理士 12,209名 1,402名 11.5%


賃貸不動産経営管理士の合格率は、他の2つと比べて高く、簡単な印象を受けるかもしれません。

しかし、国家資格となったことで、今後受験者数の増加や社会的位置づけが上がることも予想されます。

そのため、難易度や合格ラインが上がる可能性があることを視野に入れておきましょう。


取得しやすい資格

合格率を見ると、賃貸不動産経営管理士は3つのうちで比較的取得しやすい資格といえるでしょう。

2021年に国家資格になったことで、注目度が高まっています。

単身世帯や外国人居住者の増加により、賃貸住宅の需要はますます高まっていくことが考えられます。

近年合格率は下がる傾向にあるので、賃貸不動産経営管理士を目指すなら早めにチャレンジするのがおすすめです。


受験者数が多く、3つの資格のうちで最多の合格者数を出すのは宅建士です。

知名度が高く独占業務もあるので、人気の資格となっています。

業務内容では賃貸不動産経営管理士と似ているマンション管理士は、法律系の難関資格である行政書士と同じレベルの合格率です。

かなり手強い資格として有名なので、不動産関連の資格のなかでは受験を避ける人もいるでしょう。


このように、賃貸不動産経営管理士は宅建士・マンション管理士と比較すると合格しやすい資格ですが、合格しただけでは活躍できません。

実務経験が2年以上あることが賃貸不動産経営管理士登録の条件になっています。

しかし、実務経験がない人も講習を修了すれば賃貸不動産経営管理士の登録が可能です。

賃貸不動産経営管理士として活躍するためには、試験の合格と登録が必要だということに注意しましょう。


まとめ

ここまで、賃貸不動産経営管理士の難易度や試験内容、合格に必要な勉強時間、他の不動産系国家資格との違いを解説してきました。

重要なポイントをおさらいしておきましょう。

  • 賃貸不動産経営管理士の難易度は、国家資格のなかでは低い方
  • 賃貸不動産経営管理士試験は、毎年11月に実施される
  • 賃貸不動産経営管理士の試験合格に必要な時間は、最低でも100時間
  • 合格するには、効率的な勉強がカギとなる
  • 宅建士、マンション管理士と比較すると、賃貸不動産経営管理士の資格は取得しやすい

賃貸不動産経営管理士の資格は国家資格になったことで、ますます需要が高まると予想されます。

今後、難易度・合格ラインともに厳しくなるという見方もされているので、賃貸不動産経営管理士の試験を受けるかどうか検討されている方は、この機会にスタディング 賃貸不動産経営管理士講座に申し込んでみてはいかがでしょうか。

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