中小企業診断士のメリット・デメリットは?働きながら勉強するコツも解説

中小企業診断士は、経営コンサルタントとして独立したい方はもちろんのこと、企業の中でキャリアアップしたい人や、よりマネジメント的な仕事にキャリアチェンジしたい人におすすめの資格です。

この記事では、資格への挑戦を決める前に知っておきたいメリットとデメリットについて解説します。

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目次 Contents

中小企業診断士のメリット・デメリットは?働きながら勉強するコツも解説


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中小企業診断士のメリット

中小企業診断士の資格を取得すると、次のようなメリットがあります。

  • 体系的な知識で経営の診断・改善ができる
  • 会社員でも転職なしで収入が上がる
  • 「国家資格」「日本版MBA」で社内外から信頼される
  • 社外人脈を築ける
  • 転職に活かせる
  • 独立開業を目指せる

1つずつ解説していきましょう。


体系的な知識で経営の診断・改善ができる

中小企業診断士は、経営のコンサルティングに関する国家資格のひとつです。

経営コンサルタントは、単体の業務だけでなく経営全体の視点で業務を診断し、解決方法を考える必要があります。

中小企業診断士試験に向けた学習では経営に関する体系的な知識が身につくので、経営の診断・改善について、自身の経験や断片的な情報のみに基づいて行うよりも質の高いアウトプットができるようになります。

中小企業診断士のスキルは、独立して経営コンサルタントとして活動する場合だけでなく、現在会社員として企業に所属している場合もすぐに活かせます。

視野が広がることで、目の前の業務改善だけではなく組織全体の根本的な課題にも取り組めるようになるでしょう。


会社員でも転職なしで収入が上がる

収入アップを目指すというと転職を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、中小企業診断士の資格取得によって転職なしで収入アップできるケースがあります。

なぜなら、企業によっては特定の資格を取得することで資格手当が得られることがあるからです。

中小企業診断士の資格手当の相場は月に1〜3万円程度といわれており、資格を取得するだけで年間で12〜36万円ほどの収入アップにつながります。

また、国家資格の取得は社内における評価にも影響し、昇進・昇給に間接的に影響する可能性も十分にあります。


「国家資格」「日本版MBA」で社内外から信頼される

中小企業診断士は独占業務こそないものの、経営コンサルティングに関する唯一の国家資格であり、「日本版MBA」と呼ばれることもあります。

資格取得により一目置かれる存在となり信頼を獲得できると、社内で新しいプロジェクトや、責任のある仕事を担当していけるようになるでしょう。

また、社外の人と接点がある営業、システム開発、調達、事業開発などの業務では、初対面の人でも信頼を早く得られるメリットがあります。

さらに名刺に資格名を記載したり、中小企業診断士のバッジをつけたりすることで、信頼感や安心感を抱いてもらいやすくなります。


社外人脈を築ける

中小企業診断士の試験に合格後、実際に登録して業務を行うためには実務補習を受ける必要があります。

この実務補習はグループで行われるため、社外でいろんな人と出会い、新しい人脈を築くことができるという点もメリットです。


登録後、正式に中小企業診断士となってからは、各地の診断士協会や診断士グループに入って社外人脈を構築していけます。

ビジネスにおいて社外人脈は非常に重要なポイントのひとつです。会社員を続けるにしても、転職・独立開業するにしても役立ちます。

特に会社員の場合、ただ働いているだけでは社外で人脈を築く機会は得難いでしょう。

中小企業診断士の資格をきっかけに、経営に関して意見を交わせる仲間と出会えることは、とても大きなメリットです。


転職に活かせる

中小企業診断士資格を持っていると、転職にも活かせます

企業の採用担当者から見ると、資格を持っていることで一定の知識レベルがあることが想像できます。

また、難しい資格にチャレンジする成長意欲、学習能力があるとも認識されるでしょう。


ただし、資格を持っているからといって、必ずしも転職が成功するわけではありません。

「なぜ中小企業診断士を目指したのか」「資格があることでどのように貢献できるのか」を明確に語れることが重要です。


【あわせて読みたい】中小企業診断士の資格は転職に有利か?


独立開業を目指せる

中小企業診断士の資格を持つことのメリットの中でも特に大きいのが独立開業を目指せるという点です。

経営コンサルタントとして自分で事務所を構えることができます。

将来的に会社員を辞めて独立したいと考えている方にとってとても魅力的な資格であると言えます。


独立開業することのメリットとしては、自分の好きなスタイルで自由に仕事ができるだけでなく、会社員よりも大幅に収入アップできる可能性がある点も挙げられます。

中小企業診断士の収入については、中小企業診断協会が都道府県協会に所属する会員に行ったアンケートが参考になります。

アンケートでは「コンサルティング業務の年間売上(または年収)」について年間売上が 1,001万円以上と答えた人は3人に1人の割合(34.0%)でした。

(調査対象者はコンサルティング業務日数の合計が「100日以上」と回答した方)

これは独立開業した方だけが対象ではありませんが、コンサルティング業務で高収入を目指せる可能性を十分に感じることができるデータではないでしょうか。


【あわせて読みたい】中小企業診断士の独立後の仕事内容とは?


中小企業診断士のデメリット

中小企業診断士には多くのメリットがありますが、一方でデメリットもいくつかあります。中でも代表的なものが以下の点です。

  • 勉強時間の確保が大変
  • 国家資格だが独占業務がない
  • 「若さ」が不利になることもある

それぞれのデメリットについて詳しくご紹介します。


勉強時間の確保が大変

デメリットの1つめは、勉強時間の確保が大変だということです。

中小企業診断士の試験合格のために必要な勉強時間は一般的に1,000時間が目安とされています。

1年で合格を目指すなら、1週間に約20時間の勉強時間を確保する必要があり、たとえば平日は2時間、土日に3〜4時間勉強といった配分で取り組む必要があります。


【あわせて読みたい】中小企業診断士の勉強時間は1,000時間!1次・2次・科目別の時間は?


このようなスケジュールは無理難題ではありませんが、多くの人は仕事や生活をしながら「勉強時間をいかに確保するか」に悩むことになります。

一方、合格者のほとんどは仕事を持ちながら試験をクリアしているのも事実です。

令和3年度の合格者の勤務先区分を見ると、90%以上は働きながら勉強し、合格を勝ち取っていることがわかります。

仕事が忙しい方でも時間をうまく活用できれば、合格は不可能ではありません。


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国家資格だが独占業務がない

デメリットの2つめは、中小企業診断士は国家資格であるものの「独占業務」はないということです。

独占業務とは、資格所有者のみが独占的に行える業務のことで、資格所有者以外は業務に携わることが法律で禁止されています。

独占業務がないことにより、取り扱える業務という点では、中小企業診断士の資格を持たない一般的な経営コンサルタントと同じ立ち位置となります。

独立して集客する際や就職・転職活動において、資格が依頼・採用に有利に働いても「決め手」にはなりづらいという場面はあるかもしれません。


しかし、独占業務がある士業でも集客は常に課題であり、「独占業務がないから食えない」ということにはなりません。

中小企業診断士として「食える」「食えない」を分けるのは、活躍できる場面をいかに自分から作っていくかにかかっていると言えるでしょう。


「若さ」で不利になることもある

デメリットの3つめは、「若さ」が不利になることもある点です。

中小企業診断士試験は、学歴や年齢などの受験資格制限がないため、学生や20代といった若い世代でも取得できる資格です。

しかし、コンサルタント業務には知識だけでなく経験も求められるため、若い中小企業診断士に対して「任せて大丈夫だろうか」と不安を抱く経営者もいるでしょう。

特に中小企業診断士になりたての頃は、仕事の獲得で苦労するかもしれません。


このデメリットを克服するには、中小企業診断士としての実績を少しずつ積み上げていくこと、得意な業界・業務など強みを明確にしておくことなどが有効です。

また、「若さを武器にする」視点も重要です。

若い経営者にとっては同年代の中小企業診断士のほうが気楽でコミュニケーションをとりやすいという場合もあるでしょうし、

若い世代を対象に事業を営む経営者の中には、若者としての視点に価値を感じてくれる人もいるかもしれません。


【Q&A】中小企業診断士のよくある質問

最後に、中小企業診断士を目指す方からよくある質問にお答えします。


中小企業診断士の年収は?

中小企業診断士の年収は働き方によっても大きく異なりますが、前出の中小企業診断士へのアンケートの結果を見ると、

もっとも多いのが501万〜800万円(21.4%)、次いで多いのが1,001万〜1,500万円(15.4%)となっています。

【参考】中小企業診断協会「中小企業診断士活動状況アンケート調査」の結果(令和3年5月)


【あわせて読みたい】中小企業診断士の収入・年収はどれくらい?


中小企業診断士試験の難易度は?

中小企業診断士の合格率は4〜6%程度となっています。他の国家資格と比較しても合格率は低く、難易度の高い試験であるといえます。

1次試験と2次試験の両方をクリアしなければならないこともあり、決して簡単に合格することができる資格ではありません。

とはいえ、「広く浅く」問われる試験のため、ポイントをおさえて学習すれば短期間での合格も可能です。働きながらでも合格は目指せます。


【あわせて読みたい】中小企業診断士試験の難易度は?合格率・科目・学習スタイルから分析


「養成課程」のメリットは?

中小企業診断士の1次試験に合格した後に「養成課程」を修了すると、2次試験と実務補習が免除され、そのまま登録へと進むことができます。

合格率20%弱で不合格になるかもしれない2次試験を回避できるほか、教育機関によってはMBAを取得できるといったメリットもあります。

ただし養成課程の修了には金銭・時間・体力面での負担がかかるので、決して「楽に資格取得できる道」ではないことは理解しておきましょう。


【あわせて読みたい】中小企業診断士の養成課程一覧!働きながら夜間・土日の通学で資格取得へ


まとめ

今回は中小企業診断士のメリット、デメリットについて解説してきました。最後にメリットをおさらいしておきましょう。

  • 体系的な知識で経営の診断・改善ができる
  • 会社員でも転職なしで収入が上がる
  • 「国家資格」「日本版MBA」で社内外から信頼される
  • 社外人脈を築ける
  • 転職に活かせる
  • 独立開業を目指せる

中小企業診断士は受験資格に制限がないため、誰でも挑戦できます。

どんな業界・業種においても活かせる知識が身につくので、「仕事にすぐに役立つ資格を取得をしたい」と考えている方は、ぜひ検討してみてください。

>>【記事一覧】中小企業診断士についてもっと知る

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監修 市岡 久典

中小企業診断士
ITコンサルタントとして働きながら、中小企業診断士試験に合格。 その後、ベンチャー企業の経営企画部門の責任者を経て独立。現在は独立診断士として、中小企業診断士講座講師、創業支援、事業計画策定、資金調達、 経営管理、事業再生など、幅広い分野で中小企業のコンサルティングを行う。

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